ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造するW・チャン・キム /レネ・モボルニュ
ランダムハウス講談社 刊
発売日 2005-06-21
”ブルーオーシャン”にたどりついた軌跡を追体験すると効力倍増 2005-07-28
”競争環境における差別化”という戦略と、著者の提唱する競”争のない世界(ブルーオーシャン)を創造する戦略”との境界は、それほどはっきりしたものではないかもしれません。程度の差といえる部分もあります。しかし、本書で提唱されるような視点で分析し、今後の戦略を考えていくと、”楽しい気分”になれるのではないでしょうか。それが最大の効用でしょう。
数年前に、90年代に著者がハーバードビジネスレビューで発表した”バリュー・イノベーション”の概念に触れる機会がありました。”バリューカーブ”を使った分析・戦略立案のわかりやすさに感心し、もっと詳しく知りたいと考えていましたが、一般向けに書かれた書籍が見当たらず残念に思っていました。今回その後の研究・適用の成果も加え、また未来に向かって何をどう考えていけばいいのかという方策が「ブルーオーシャン」の一言に凝縮されて出版されたことを知り英語版を手に入れましたが、すぐに翻訳もでたため、それだけ世間の関心も高いのだろうと推察しています。
QBカットはブルーオーシャンだったのか・・・ 2005-09-11
「既存の市場[レッド・オーシャン]で競争する時代は終わった。未開拓の市場[ブルー・オーシャン]を生み出す驚愕の新戦略を説き明かした書!!」と大袈裟な帯ですが、要は新たなビジネスモデルの構築の仕方を直感ではなく明確なフレームワークを用いて説明しようというものです。これまでの競争戦略を真っ向から否定はしていませんが、ちょっと見方を変えれば(それほど難しい話ではないです)こんな論理展開ができるんだなあと感心しました。特に具体的な企業(日本企業もドコモやQBカットの名前が)が紹介されていて、なるほどなるほどとついつい頷いてしまいます。固定観念や思い込みを捨て去って考えないと、ブルー・オーシャンは開拓できないようです。日頃の仕事にも生かせそうななかなかよいビジネス書でした。早速、仕事にパクろうっと。
「あおい海」は素敵だった 2005-10-18
各界の経営者たちが絶賛しているとおりの内容。具体例も豊富でわかりやすく、さまざまな戦略キャンバスも例示されていて、とても参考になった。
あえて難をあげるとすると、和訳にもう少し工夫があれば良かったかな。
どこで戦うか 2005-07-27
既存の市場をレッド・オーシャン、未開拓の市場をブルー・オーシャンと
し、そのブルー・オーシャンでどのように市場を開拓していくかについて書かれた一冊です。色々な業界の研究がされていました。シルク・ド・ソレイユは「サーカス」なの?「舞台」なの?「ショー」な
の?
顧客はそこにはこだわらずに結果としての「楽しみ」を求めている。
その楽しみを価値として提供する事ができるから、競争が起こらないのだ
。既存の枠組みを外してゼロベースで考えるというのは、なかなか難しいこ
とです。
この本の中にはヒントとなる使える事例が多くありました。最後はお客様にどんな価値を提供できるか?
ですかね。岡本吏朗さんの「成功はどこからやってくるのか?」を思い出しました。
個人の戦略と企業の戦略は最終的には同じになるんですね。ただ、大企業の場合、
「今戦っているこの市場」を外して考える事って大変ですよね。
個人事業では、小回りが大切だから、いつもどこで戦うかを考えられま
すよね。 自分がいまいる会社はどうなんだろう?
大企業ではないけど、市場のしがらみは大きいな。
ブルー・オーシャンを目指さなくては。
ポジショニング論の言い換えですね 2005-10-25
ブルーオシャン戦略、というとまた新しい戦略コンセプトか、という気がするが、なーに読んでみると単なるポジショニング論のおさらいである。通常、市場というのは開発者(例えばウォークマン)が市場を開き、その後で後発参入者が増えて競争が激化する。この状態を本書はレッドオーシャンと定義しており、要は差別化が難しくて価格競争が常態化した業界をそう定義しただけである。で、この状況を抜け出るためにどこかのプレイヤーが新しい付加価値を引っさげてリ・ポジショニングを打ち出す。例えば紙おむつの業界で「もれない」という軸で価格競争になったときに「蒸れない」というポジショニングが出たし「蒸れない」というプレイヤーが多くなってきたときには「はかせやすさ」というプレイヤーが出てきた。こういったユニークポジショニングで一定期間高収益を得ている状態を本書ではブルーオーシャンと定義しているだけで、つまり単なるポジショニング論に名前を付けたに過ぎない。取り上げられている事例も普遍性に乏しく、日本のビジネスマンに参考になると思えない。イエロウテイルをワイン業界におけるブルーオーシャンとしているが日本人の殆どにとってはなじみの無いブランドであるし、同様なポジショニングの商品がサンライズ(チリワイン)としてあるのでこれがブルーオーシャンといわれてもピンと来ない。同様に航空業界のサウスウェストも同じようハブ空港を結ぶエアラインと同じ土俵で比較していることにも違和感がある。また後半における戦略の実現に向けた実行の解説部分ではトランスフォーメーションの方法論をかいつまんで説明しているだけで特に目新しい部分は無い。こういった箇所については三枝氏の「戦略プロフェッショナル」や船崎氏の「戦略ナビゲーション」の方がよほど学びがあるだろう。総じて、新しいコンセプトを世に出して名を上げるためにいろいろと昔からある経営コンセプトに名前を変えて出した、という感がぬぐえないが、逆に様々な過去のコンセプトをコンサイスに学べる、という点では初学者には良いかも知れない。ただ、これを革新的コンセプトだと思って吹聴すると赤恥かきますぞ。
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